My-ACT®でSDGsを発信しよう!
Our ACT
60件
人々の健康をデザインして ゼロ・ウェイストホテルをめざす
株式会社凛門
鳥のさえずりが聞こえる静かな山間の斜面に、ひっそりとたたずむホテルが江之浦リトリート 凛門。眼下には海を見渡す景観が広がり、自然素材のやさしさにあふれた館内はまさに癒やしの空間です。ここに滞在すると日常を忘れ、その心地よさを満喫したゲストは、リピーターとして再び訪れることが多いのだとか。 同ホテルは2021年6月、築40年ほどの建物をリノベーションしてオープンしました。コンセプトは、人の健康にとってベストな場所にすること、そして50年後に廃棄されたときに地球環境に負荷がかからないこと。 廃棄するときを考慮した素材選び 建材については、徹底的に自然素材にこだわりました。 床はナラ材、格子部分はスギの間伐材、ほかには竹材も活用し、テラスも含めて天然木のみで仕上げました。客室に用意したアメニティトレイや鉛筆も小田原の間伐材を使用したものをチョイスしています。 壁は土壁仕上げです。日本古来の建築に使用されてきた土は、地方によって色のバリエーションが実に豊かですが、その色がデザインに生かされています。化学塗料やビニールクロスは、バックヤードにいたるまで一切使用していません。 木や土といった自然素材は、断熱性・調湿性に優れているだけでなく、遠い将来廃棄された時にも分解されて環境に負荷をかけないというメリットがあります。 冷暖房にはパネルシェードを使用 冷暖房設備としては、従来のエアコンではなく、冷水と温水によって温度調節をするパネルシェードを採用しました。木のパネルの中に、夏は冷水、冬は温水を循環させて、輻射熱の作用で室内をゆっくりと冷やす、または温めるという仕組み。RC構造の蓄熱性を生かしつつ、さらに80ミリの外断熱を施したり、断熱効果の高いサッシに変更するなどの工夫で冷暖房効率をあげています。風が生じないのでハウスダストも発生せず、消費電力も従来の半分と、地球にも人にもやさしい次世代型エアコンと言えそうです。就寝中に室内が乾燥することがなく、ゲストにも好評なのだとか。 とはいえ、昨今の真夏の猛暑には苦戦をしているそうで、ブラインドや簾を設置する、窓ガラスに断熱フィルムを貼るなど、さらなる対策を施しています。 地元の食材を使用し、食品ロスを防ぐ レストランで提供する料理については、地元の食材を使用することに積極的に取り組んでいます。湯治場で湯上がりに提供しているレモン水には、地元の農家から直接仕入れた完全無農薬のレモンを使用。旬野菜エスプレッソスープはメインで使わない野菜をひたすら煮込んで作ったもので食品ロスを削減しています。 洗浄剤の見直しで環境負荷を排除 ホテルでは水回りの衛生管理が重要なポイントですが、水と塩を電気分解して電解水を生成する機械を導入しました。酸性電解質は医療器具の洗浄にも使用されているように除菌やウィルス除去の効果があります。アルカリ性電解水は油脂の乳化やたんぱく質の分解など、有機物の汚れの除去に優れています。この2つを使用することで、高い洗浄力・殺菌力を保持しながら、排水する時点では水と塩に戻っているので水質汚染を軽減でき、環境負荷を避けられます。 ヴァージンコットンに新たな価値を 通常は廃棄されてしまうヴァージンコットンを、手作業で拾い集めて糸にして靴下として製品化。客室のゲストに提供しています。今まで未利用だったヴァージンコットンの落ちわたに新たな価値を生み出しました。ゲストが持ち帰らずに置いていった靴下については、染色を施して製品化する計画も進行中です。 第2回気候変動アワードで大賞を受賞 このほか、あらゆる場面で、人と環境に配慮した取り組みが見られます。 ・バイオの力で有機物を分解するバイオ洗浄剤を採用、環境にも人体にもやさしい洗浄を実現しています。 ・飲み物で使用しているのは草ストロー。使い心地に問題のあった紙ストローに変わるものとして草ストローを採用しました。草は分解されて土にかえるのでゴミの削減に。 ・歯磨き粉をペーパー歯磨きに変更しました。これにより歯磨き粉の容器自体がなくなったことでゴミを削減。 ・ゲストが使用するための館内着は100%オーガニックコットンを使用しています。 ・駐車場の地面の一部を芝生にすることで、反射熱を軽減。 以上のようなさまざまな取り組みが評価され、小田原箱根商工会議所が実施している気候変動アワードで、令和4年度の第1回では特別賞を、令和5年度の第2回では大賞を受賞しています。 同社の取り組みは、ゴール12(つくる責任つかう責任)を中心に、ゴール13(気候変動に具体的な対策を)ゴール14(海の豊かさを守ろう)ゴール15(陸の豊かさも守ろう)などその他ゴールに広く貢献しています。
ビル管理会社が日本語学校を設立。地元企業の人材確保に貢献
株式会社東海ビルメンテナス
外国人雇用は慢性化した人材不足問題の救世主 東海ビルメンテナスは、ホテル、商業施設、病院、オフィスビルなどの環境衛生管理業・設備管理業・警備業を含めた施設総合管理を請け負う会社です。地域の建物の安全性、快適性を担う事業であり、ときには管理する施設の省エネ対策やエコ提案を行う事もあります。 同社での外国人材雇用活性化のきっかけとなったのは、東京エリアでホテル客室清掃の仕事を請け負った際、アルバイト募集をしたところ、日本語学校に通う留学生の応募が多数あり、雇入れをした事です。 それまでは、外国人雇用には縁がなかったものの、その働きぶりに好印象を持ったといいます。彼らが日本語習得のために一時的に来ているのではなく、日本の企業に就職し、卒業後も日本で働き続けたいという夢を持っていることもわかりました。 また、『日本で起業したい』『これから日本に来たいと思っている後輩をサポートしたい』そんな思いも持っていたのです。 こうした人材に、東京エリア以外でも活躍してもらおうと、小田原でもベトナム人技能実習生の受け入れを開始しました。 昨今では、高度人材や特定技能ビザを保有する多くの外国人材が東海ビルメンテナスで数多く活躍しています。 県西初の日本語学校を作り留学生を受け入れる 小田原・箱根エリアでは今後もインバウンドの増加が予想され、『外国人材はますます頼れる存在になるだろう』『地元企業の人材のプラットフォームができるかもしれない』という思いで一念発起、自ら2016年に神奈川県県西地域初の日本語学校である【LIBERTY小田原日本語学校】を開校しました。 現在、1年半コースと2年コースがあり、留学生の国籍はフィリピン、ベトナム、タイ、バングラデシュ、スリランカ、ネパールなど東南アジアを中心に様々です。 その数は開校以来年々増加しており、2024年には定員は120名になりました。 住まいは自社の寮を提供し、また銀行口座の開設、携帯電話の契約、市役所の住所登録など、留学生にとってとまどいがちな問題についても、学校職員や専門部署の外国人雇用推進部の社員がサポートしています。 卒業後は専門学校や大学に進学するほか企業などへの就職も多く、進路についてのサポートも行っています。進学したのちに県西の企業に就職するなどの成果もあがっています。 自社ビルを改修して介護施設事業を展開 静岡にあった自社ビルを改修して、2019年に介護施設「リバティ東海ケアサービス」として開業しました。1階は駐車場、2階はデイサービス事業、3階以上はサービス付き高齢者住宅として運営しています。 同社の取り組みは、ゴール4(質の高い教育をみんなに)を中心に、ゴール10(人や国の不平等をなくそう)ゴール11(住み続けられるまちづくりを)などその他ゴールに広く貢献しています。
女性の活躍を後押しする情報交換コミュニティー
小田原ウィメンプラス
小田原ウィメンプラスは2018年11月、小田原で活躍する女性たちの活動を後押しするコミュニティーとして発足、その活動は6年目を迎えています。横のつながりを持つ機会がないことを実感していた女性起業家や市民活動家が、女性同士が交流する場を作ろうと立ち上げたもので、参加しているのは市民や市内で働く40~50代を中心とした女性たち。現在会員は95人にのぼります。2024年1月には、発足時からの鈴木敦子代表に替わって、設立メンバーの一人、鶴井望美さんが新代表に就任しました。 「女性のためのSmart Study」と題して、専門家を招いてスキルアップを目指した勉強会や講演会を企画したり、会員が持つ資格を生かしてセミナーやワークショップを開催するなど、活動は月に1回ほど行っています。 2024年7月29日には小田原市民交流センターUMECOで「2030 SDGsカードゲーム ワークショップ」を開催。SDGsの17の目標を達成するために2030年までの道のりを体験するゲームで、箱根の温泉宿「ホテル仙景」の若女将・津田かおりさんをファシリテーターとして招きました。 マネー講座や生き方、美容と健康、コサージュ作り、俳句の会など、活動テーマは多岐にわたります。仕事のスキルアップや生活向上、地域の盛り上がりを促進するなど、活動を通じて小田原で活躍する女性たちのさらなる活性化が期待されています。 この取り組みは、ゴール5(ジェンダー平等を実現しよう)を中心に、ゴール4(質の高い教育をみんなに)などその他ゴールに広く貢献しています。
おだわらSDGsパートナー企業による出前講座を実施
学校法人明徳学園 相洋高等学校
相洋高校では「総合的な探求」の授業でSDGsについて学びます。生徒一人ひとりがSDGsについてその意味と意義を理解し、身近な社会問題としてとらえることを重視しています。 その一環として2021年12月に実施をスタートしたのが、企業による「出前講座」です。おだわらSDGsパートナーに登録している企業8社に参画してもらい、8クラスに分かれて各社のSDGs活動について講義してもらうというもの。初回の参加企業は、日本新薬株式会社小田原総合製剤工場、株式会社リンクライン、みずほ証券株式会社小田原支店、小田原衛生グループ、湘南電力株式会社、一般社団法人小田原路面電車協会、Nama Gateau Au Chocolat、株式会社REXEVの8社。各社2回の講義を行い、対象となった2年生166名は、興味のある講座2つを選んで受講することができました。 生徒はより実践的な話を聞くことで具体的で身近なSDGsを学ぶ機会となり、企業側も普段直接触れる機会の少ない高校生に向けて自社の活動をアピールする場となりました。 同校では課外活動のなかでもさまざまな地域貢献活動を行っています。 なかでも富士山の山開き前に行う山岳部の清掃登山は同校の伝統行事。コロナ禍で3年ほどは縮小されていましたが、2023年6月、4年ぶりに本格実施ができました。1泊2日の日程でゴミを拾いながら登り、富士山からの絶景を堪能、下山時には集めたゴミ54.7kgを背負ってのなかなか辛い下山となったようです。 また夏休み前に毎年行っているのが海岸清掃。美化委員と有志による活動で、プラスチック容器や流木などを拾い、地元小田原の海をごみゼロにすることを目指しています。 同校の取り組みは、ゴール4(質の高い教育をみんなに)を中心に、ゴール14(海の豊かさを守ろう)ゴール15(陸の豊かさも守ろう)などその他ゴールに広く貢献しています。
女性リーダーの育成をめざし、実践的なアプローチ
学校法人三幸学園 小田原短期大学
誰もが専門性の高い教育が受けられるように 小田原短期大学は、女性リーダーの育成に取り組む女子短期大学。食物栄養学科と保育学科があり、「おだたん」の相性で親しまれています。卒業後に安定した仕事を獲得し、専門職として活躍できるように、食物栄養学科では栄養士と栄養教諭を、保育学科では保育士と幼稚園教諭を養成しています。卒業時に資格を生かして就職する学生は2021年度の実績で、食物栄養学科が77.9%、保育学科が89.4%という成果をあげています。 同大学独自の科目「おだたん人間成長講座」は、卒業後の社会人としての行動を学ぶ科目として位置づけ、女性リーダーの育成をめざしています。 個々の経済状況に関わらず質の高い教育が受けられるようにとの配慮から、在籍する学生に対する経済的支援も充実しています。2年生には給付型奨学金「手塚誠育英基金」を提供、また入学時の特待生試験で20名を選抜し、2年間にわたり授業料の一部を免除するという制度があります。 地域と連携した多彩なプログラム 地域に根付いた教育プログラムがあるのはおだたんの特徴のひとつ。地域の人と触れ合いながら教室では学べない実践的な経験ができる場です。 「おだたんひろば」は0~2歳の乳幼児とその保護者が参加して、遊具などを使って一緒に遊びながら楽しい時間を過ごすプログラムです。子供たちと遊ぶだけでなく、保護者の方とお話ができる機会が得られます。 「おだたん食育村」は、子供や保護者と一緒に料理を体験して、地産地消や食事のバランスについて考え、食事の大切さを伝えるプログラムです。食物栄養学科が主催、2007年から年2回開催しているイベントで、地粉を使ったうどんづくりや、餃子づくりなど、学内の厨房を使用して行います。時にはお父さんが参加することも。 乳幼児研究所による幼児教室「おだたんくらぶ」では、2歳児とその親を対象に、遊びを中心とした活動を行っています。教員のピアノ演奏や歌、季節に合わせた内容で、年に6回開催。学生にとっては、家庭から社会への移行期にある入園前の子供に接する機会として貴重です。 また、食物栄養学科の学生は、小田原市の「こども食堂」にボランティアで参加、栄養士になるために学んでいる知識と技術を生かして活動しています。 SDGsをめざしたその他の取り組み ・プラスチックゴミの削減のために、学生と教職員全員にステンレスボトルを配布、同窓会から寄贈されたウォーターサーバーを学内2箇所に設置してマイボトルの利用を促進しています。 ・廃棄物を削減することをめざし、会議資料のペーパーレス化に取り組んでいます。また、利便性を損なわない範囲で図書資料を紙媒体から電子情報へ意向、資料のデータベース化を進めています。 ・社会福祉法人アール・ド・ヴィーヴルは障害のある人たちに表現の場を提供し、そこで生まれた作品を企業などに貸し出すリース事業を展開しています。同大学はこの事業に賛同し、所属のアーティストの絵画を学長室に飾っています。 ・女性の活躍に積極的な企業として、2020年度の小田原Lエールのゴールドステージに認定されました。 同社の取り組みは、ゴール4(質の高い教育をみんなに)を中心に、ゴール5(ジェンダー平等を実現しよう)ゴール1(貧困をなくそう)ゴール3(すべての人に健康と福祉を)などその他ゴールに広く貢献しています。
障害のある人たちの創作活動による自立を支援する
社会福祉法人アール・ド・ヴィーヴル
創作活動にチャレンジできる場所 障害のある人たちがやってみたかったことに挑戦し、得意なことを仕事にして地域で豊かに暮らせること、それを実現するのがアール・ド・ヴィーヴルのミッションです。 ダウン症児の親の会「ひよこの会」を牽引していた萩原美由紀さんは、2013年、NPO法人アール・ド・ヴィーヴルとして活動を開始、2016年には障害福祉事業所を開設してアート活動を仕事にする事業をスタートさせました。2021年、ギャラリーとカフェを併設した「アール・ド・ヴィーヴル」を就労継続支援B型・生活介護の事業所としてオープン。そして2022年12月には、法人格をNPO法人から社会福祉法人へと移行しました。アトリエでは日々、障害のあるメンバーたちが好みの画材で絵を描いたり、文字をデザインしたり、織り機で織物を製作したり、さまざまなアート作品を生み出しています。 アートを収益につなげ、自立の道を探る これらのアート作品は、アートリースという形で収益を生み出しています。企業や商業施設、学校や病院などを対象にアート作品を貸し出し、3カ月に一度作品を入れ替えます。キュレーションはアートディレクターの中津川浩章氏が行い、入れ替えの際はスタッフとメンバーが一緒に出向いて作品を飾ることで、利用者とのコミュニケーションも大切にしています。 アートリースのほかにも、作品をデザインモチーフとして使用するためにデジタルデータを提供したり、オーダーで作品を描いたり、また、オーダーメイドの名刺をつくる「つながるカード」プロジェクトも始動、さまざまな形で収益を上げる取り組みを進めています。 ワークショップには一般の人も参加 毎月定期的に開催されるワークショップは、絵を描くアートのほかに、織り、ヨガ、英語なども企画され、障害がある人もない人も誰でも参加できます。ギャラリーカフェ&ショップでは、国産素材にこだわった季節のスイーツとおいしいコーヒーを提供、周囲の壁はギャラリースペースとして活用しています。ショップコーナーではポストカードや作品をモチーフにしたアクセサリーなど、オリジナルグッズを販売。 ワークショップやギャラリーカフェ&ショップは、障害のある人もない人も気軽に参加できるバリアフリーが特徴。「自分らしい毎日の仕事」を通して地域社会とのつながりを持つことを実現する場となっています。 これらの活動が「SDGsアクションブックかながわ」に紹介されたことがきっかけとなり、2019年「かながわSDGsパートナー」、「おだわらSDGsパートナー」に登録、他団体との交流がますますさかんになりました。 この取り組みは、ゴール3(すべての人に健康と福祉を)を中心に、ゴール4(質の高い教育をみんなに)ゴール10(人や国の不平等をなくそう)ゴール17(パートナーシップで目標を達成しよう)などその他ゴールに広く貢献しています。
女性が働きやすい職場づくりで、小田原Lエールに認定
株式会社ジェイコム湘南・神奈川
ケーブルテレビ、高速インターネット、固定電話、モバイル、電力など、地域インフラとして多岐にわたるサービスを展開するJ:COM。ジェイコム湘南・神奈川 西湘局では、2つのオリジナルチャンネル「J:COMチャンネル」「J:COMテレビ」を活用して地域活性化につながるさまざまな情報を発信、地域密着をかかげて地域活動の課題の解決や地域イベントの企画・実施に取り組んでいます。 女性活躍の環境づくり 営業職が主体の会社のため、男性社員がメインになりがちですが、2021年には小田原では初の女性局長が誕生するなど、女性の活躍が期待される会社です。2022年には小田原Lエールのゴールドステージに認定されました。 女性が働きやすい職場として産休、育休への理解、復帰後の支援などは不可欠ですが、同社では男性社員の育児休暇取得についても積極的で、そのために研修制度も充実しており、全社的に理解度は高そうです。ベビーシッターのクーポンが発行されていて月に何回か使えるという制度も用意されています。 女性の学びの場「リカレントおだわら」 また、2022年、女性のための学びの場として「リカレントおだわら」を立ち上げ、社員だけでなく小田原市に在住・在勤する女性が参加、外部講師を招いて毎月1回のペースで勉強会を行いました。NPO法人mama’s hug(ママズハグ)の代表・山本加世氏を招いて、産後ケアのこと、ママとしての働き方などについてレクチャーしていただいたり、証券会社の方を招いて金融セミナーを開いたり、そのほかペン字教室、ヨガ教室といった体験教室を開いたり、テーマは多岐にわたりました。女性が学ぶというだけでなく、地域密着の取り組みのひとつとしても意義があったようです。 MaaSシステムの導入 西湘局では、2021年にいち早くJ:COM MaaSというライドシェアサービスを導入、営業マン一人が一台の営業車を使用するスタイルではなく、必要なときだけ呼び出して利用する乗り合いタクシーの形に切り替えました。こうすることで営業車の台数を減らすことができ、CO2排出量の削減とともに交通事故のリスクも減らすことができました。現在MaaS車は3台。定年退職した社員を専任のドライバーとして再雇用して運用しています。現在は営業社員が利用していますが、一般の客を乗せる乗り合いタクシーとして運行することも視野に入れています。 同社の取り組みは、ゴール5(ジェンダー平等を実現しよう)を中心に、ゴール4(質の高い教育をみんなに)ゴール8(働きがいも経済成長も)などその他ゴールに広く貢献しています。
女性インストラクターが躍動するスイミングスクール
株式会社スポーツプラザ報徳
スポーツプラザ報徳は、スイミングスクールを運営する会社で、ベビースイミング、マタニティスイミング、シニア向けスイミングなど、多彩なメニューを揃え、誰でも無理なく参加できるのが特徴です。「スポーツプラザホウトク小田原」「スポーツプラザホウトク金沢」「スポーツプラザホウトク左近山」の3つの直営施設のほか、全国の17の公共施設の施設管理者として、スイミングスクールなどの運営を行っています。「スポーツプラザホウトク小田原」はISO9001を取得しています。 女性の活躍を後押しする環境づくり パートのスタッフにも有給休暇の制度を導入して、休みやすい環境を整備したり、子供たちのための託児所をつくるなど、各スタッフの事情に寄り添って、長く続けられる環境づくりを重視しています。 コロナ禍では教育現場と同様に休業を余儀なくされましたが、プールの清掃、ペンキ塗り、次亜塩素酸水を生成する機械を購入して消毒液を配布する作業など、パートやアルバイトの仕事をキープしました。やむを得ず休業した期間にも6割の給料を補償し、いっさい解雇はしませんでした。 心と身体にやさしいプールの水 プールで使用する水は、アトピーの子どもたちや敏感肌の女性も安心して泳ぐことができるように配慮しています。 水が豊かな小田原では、井戸を掘り、ナチュラルで飲用も可能な地下80mの地下水を利用、EM(環境微生物群)を練り込んだセラミックでプールの水を浄化しています。人に有効な働きをする80種類の微生物をバランスよく配合したEMは、活性酸素の除去、腐敗抑制、無毒化等の効果があるといわれています。また、天然の塩から塩素を生成するPC7(プールクリンセブン)の導入により、塩素臭の軽減、殺菌力の強化を実現しました。塩素の目や喉への刺激が軽くなり、肌や髪を守る効果があります。 脱炭素化の取り組み プールはボイラーを使用するのでCO2の排出は避けられませんが、金沢と左近山の2施設では重油などの化石燃料を都市ガスに変更することでCO2排出を大幅に削減することができました。スポーツプラザホウトク小田原でも、施設の改修工事のタイミングで都市ガス化を検討中。また、施設内のLED化も進んでいます。 小田原市との連携 災害時にはプールの水を消火活動に利用したり、施設で使用している井戸水は市民が自由に利用できます。東北の震災をきっかけに導入した発電機は、停電時の備えとして地域にとって貴重です。災害時には地域と連携して乗り越えるために、小田原市と災害協定を締結しています。 同社の事業は、ゴール5(ジェンダー平等を実現しよう)を中心に、ゴール3(すべての人に健康と福祉を)ゴール4(質の高い教育をみんなに)ゴール8(働きがいも経済成長も)などその他ゴールに広く貢献しています。
人材は資本として「健康経営宣言」。従業員の健康増進をサポート
株式会社ミクニ
輸入商社としてスタート、工場を稼動してからはものづくり企業として事業を拡大、成長してきました。主な製品は四輪車・二輪車向けの燃料噴射システムを中心とした自動車関連品。東京に本社を置き、製造部門は静岡県と岩手県の工場が担っています。小田原事業所は、かつては工場機能を備え製造も行っていましたが、現在は技術開発・新事業開発の拠点として、研究開発を行う事業所となっています。 自動車部品の製造において最優先すべきは製品の性能ですが、生産プロセスを効率化して生産性の向上や省エネを促進する、技術革新により製品を軽量化してエネルギー消費を削減するなど、環境への配慮も欠かせません。 そのためにも重視しているのが、人材育成です。人材を資本としてとらえ、その価値を最大限に引き出し、企業価値を高めることに取り組んでいます。 ひとつはダイバーシティへの取り組みです。 女性の活躍については、インターンシップで女子学生を積極的に受け入れる、営業やエンジニアとして活躍する女性社員について学生向けに情報発信するなど、社内外にアピールしたり、各種研修を実施するなどした結果、女性の総合職比率は2016年度の5.9%から、2022年には10.0%まで増加しました。 また育児介護等の離職者を含めた元正規社員を再雇用する制度の運用や、育児支援ガイドブックの発行、時差出勤制度など両立支援についてもさまざまな取り組みが見られます。 その結果、厚労省の認定制度「えるぼし」「くるみん」を取得、また小田原事業所は、女性活躍の推進に取り組む企業として、「小田原 Lエール」(小田原市女性活躍推進優良企業認定制度)のゴールドステージに認定されました。 人材の活用については、外国人に対しても、また障害者に対しても同様です。外国籍の社員は営業、開発、IT、管理などさまざまな部門で活躍しており、障害者雇用率については毎年、法定雇用率を上回る数字をあげています。 そして人材育成に関連して、ミクニが特に掲げるのが「健康経営宣言」です。 従業員とその家族が心身ともに健康であることが大切であると考え、健康保険組合と協力して従業員の健康維持・増進をサポートしています。 年に1回、全社員が体力測定を行い、体力年齢を競うという行事が恒例となっています。実年齢よりどれだけ若いかによって各年代の優勝者を表彰するというもの。日々運動をしていないと成果が出ないため日頃から積極的に運動に取り組むようになりました。 小田原事業所では、かつて自動車のテストコースだった敷地を利用して、ウォーキングコースを設けました。トータルで約1kmほどの距離があります。午前と午後の各10分の休憩時間や、昼休み休憩のときには、このウォーキングコースを従業員が歩いている姿が見られます。 こうした取り組みによって、経済産業省と⽇本健康会議が共同で選出する「健康経営優良法⼈(⼤規模法⼈部⾨)」に、5年連続で認定を受けています。 自動車部品製造という事業の性質上、一般の人には馴染みが薄くわかりにくいこともあり、地域貢献に積極的に取り組んでいます。 小学校の事業所見学を受け入れたり、小田原市の企画で実施された中学生の職業体験にも協力しました。 また、敷地内にあるグラウンドを、社員が使用しない土・日曜には開放して地域スポーツの育成に貢献しています。 代表取締役社長の生田久貴さんが元ラガーマンだったこともあり、敷地内にあるグラウンドを、地元の小田原ラグビースクールのホームグラウンドとして活用してもらっています。 同社の取り組みは、ゴール3(すべての人に健康と福祉を)を中心に、ゴール5(ジェンダー平等を実現しよう)ゴール8(働きがいも経済成長も)ゴール11(住み続けられるまちづくりを)などその他ゴールに広く貢献しています。
SDGs推進のために意識を変える活動を!
有限会社仙景
箱根湯本の須雲川沿いに建つホテル仙景は、総客室15、すべての客室に源泉風呂を備えた趣あふれる和風旅館です。 若女将の津田かおりさんはあるとき中小企業のための経営セミナーに参加、そこでカードゲーム「2030 SDGs」に出会います。 このカードゲームはSDGsの17の目標を達成するために、現在から2030年までの道のりを体験するゲームで、プロジェクト活動をシミュレーションしながらSDGsの本質を理解することができます。SDGsファシリテーターの資格がある人が、このカードゲームを主催することができ、さまざまな場面で啓蒙活動を行っています。 このカードゲームの内容に共感した津田さんは、さっそく2030SDGsファシリテーター養成講座を受講、猛勉強の末に約1カ月という超短期間で見事資格を取得しました。 そしてファシリテーターとして、社内研修を行うだけでなく、学校や企業に出向いてワークショップを実施するなど積極的に活動しています。 ホテル仙景においても意識が変わり、少しずつできることから環境のためになる取り組みを開始しました。 ホテルで提供する食事については、食材とメニューを見直しました。箱根山麓豚、足柄牛、箱根の水を使った豆腐、小田原レモンなど、地元の食材を可能な限り取り入れたメニューを開発し、提供しています。アニマルウェルフェアに配慮した平飼いの卵を採用、2030年までに全部の卵を平飼い卵にすることを目標としています。また、箸は吉野檜の間伐材を利用した割り箸に。抗菌作用があるというメリットだけでなく自然保全の観点からも意味があります。 客室のティッシュケースやルームキーホルダーのほか、館内各所に箱根の伝統工芸品である寄木細工製品を採用、今後もアイテム数を増やしていく計画です。館内のカフェではプラスチックのストローを廃止し、繊細で美しい柄が魅力の美濃焼の陶磁器製を使用しています。このほか、シャンプー、コンディショナー、ボディソープを詰め替え式のポンプタイプの容器に変更、シャワーヘッドを節水型に交換など、順次進めているところです。 人材育成においては、各部署の垣根をこえた研修を行ってレベルアップを図り、また、女性スタッフはもちろん外国人スタッフも活躍できる環境を整えています。
会社のSDGs取り組みを伝えよう!
日光を使った生活
裏紙のメモ
エコバッグ
RSPO認証
ジッパーバッグ
リフィル
ゴミ袋
FSC認証
コンタクトレンズ容器の回収
資源ごみの回収BOX
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